リカンベントのメリット・デメリット (半年後の感想)
リカンベントに乗り始めて、半年が経とうとしています。
購入当初は、こんな姿勢でどうやって乗ればよいのか・・エライものを買ってしまったかも・・と後悔したほどでしたが、そんな後悔も数時間後に消えていました。
なんとく、スキーからボードに移行したときに感じた、瞬間的な後悔と、それを払拭する楽しさに似ています。
スノーボードも、最初は立ち上がることすらままならず、エライものを履いてしまったと後悔したのですが、数時間後にはこんなに楽しい感覚って素敵と、印象がガラリと変わりました。
上記は、リカンベント初乗りの時の心境です。
では、なんなくリカンベントに乗れるようになった今、同じくなんなく乗れる通常のロードと比べてどう違うか、私の主観を記録しておこうとおもいます。
まず、リカンベントはなんといっても「乗っているだけで楽しい!」というものがあります。
ロードでは首を持ち上げて意識して走らないとまわりの視界が入ってこず、疲労がたまって無意識になると「地面ばかりみていた」なんてことがしょっちゅうでした。
しかし、リカンベントでは、もともと仰向け姿勢なので意識しなくても、視界に空が入り込んできます!天気の良い日などは特に最高で、気分を明るく走ることができるんです。
つぎに、リカンベントに乗っていると、なんとなく浮いているかのような気持ちの良い感覚を体感できます。この感覚を「魔法の絨毯」と表現されている方がいらっしゃいましたが、私も同感です。
あと、疲れません!
あくまでも私の場合ですが、ロードでそれなりの速度(25-35km/h)で走った際、無補給(水なし、食糧なし)で20~30kmほど走るとハンガーノックになることがありました。50kmも無補給で走れば確実にハンガーノックを経験します。
しかし、リカンベントは違います。50kmくらい無補給でそれなりの速度で走り続けても全く平気(^'^)
これには本当にビックリしました。当然、かなり本気モードで高速巡航を続ける場合にはハンガーノックになるとは思うのですが(試してないのでなんともですが)、リカンベントって如実に体で体感できるほど「楽」な乗り物だと確信しています。
実際、昨年は200km弱のサイクリングを数回しましたが、毎回50kmごとくらいに食糧&水分休憩を入れる程度で走りきることができていました。
一度乗り始めると、降りるのが億劫になってしまうので、50kmほど無補給走行しているのに感覚的には特に食べたり飲んだりしたい欲求もないんです。。「補給を欲する」気持ちよりも「乗り続けていたい」という快感が勝るという不思議な現象が起こるんです。。
また、乗っていること自体に快感を覚えるので、長距離走行が苦痛でなくなりました。
ロードの時は、「次の目的地が60km先」なんてことを道路標識で確認したりすると、「うへぇ、まだここから60kmもあるのか・・」とうなだれる思いでした。
リカンベントに乗っていると、「ふーん、それくらいなのね」と、割と受け入れている自分がいるのを発見します。
もちろん、私の貧脚では60kmは一瞬ではなく2-3時間かけてしか到達できないのですが。。それでも気持ち的なげんなり感はほぼ無いです。
あと、向かい風が楽しいです。
向かい風の場合でも、ロードほど風圧を受けないので、ロードより早く走れるという点になんだかお得感を感じてしまい、楽しいんです。
逆にデメリットですが。。
・ずっと乗っていたくなるので、近場や信号が多い街中では小径車のような、乗り降りが苦にならないお気軽自転車がよい
・車体が大きいので、保管や輪行が大変(折り畳みリカンベント買えば解決するのかな?)
・乗っていると視線を感じる or 本当に話しかけられたり、歓声もしくは笑いが起きるので、はずかしい。
といったところでしょうか。
最後に、坂道について。。。
リカンベントは坂道に弱いというのは、国内でも国外でもネットを見ている限りでは一般的に語られていることです。
ただ、私の場合、一長一短に感じています。
ロードに乗っている時、12%程度の坂でも心の中で「激坂だぁ」と思っていました。かなりヒーヒーいいながら上っていた気もします。
でも、リカンベントでは12%の坂であれば、ロードほど苦しい思いをしては上っていません。その分、スピードが違うのかもですが。。そのあたりちゃんと検証しきれていません。
坂も20%前後になると、前輪駆動リカンベントは限界を迎えます。坂がきつすぎてスリップして進まずに、止まってしまいました。。
あと、20%近くになると、急激に体力を消耗し始めます(私の場合)。急坂はロードの方が楽かもと思っています。
前輪スリップに関しては、私のリカが前輪駆動だからという理由なので、後輪駆動のリカでも試してみたいところです。
速度という面では、5%以下の坂だと、もしかするとリカの方がロードより速いかもです。6%以上だと徐々に逆転していくような感覚もあります。
山岳地帯を走らなければ、急坂ってあんまりないと思うので、それを考えると必ずしもリカだから坂道は弱いとも言えず、一長一短かなっというのが正直な感想です。
と、今はリカに頼るしか長距離走行するすべがない私はリカのメリットが多く見えていますが、取り回しがよくてどこにでも行けて注目も浴びないロードにはいつかは戻りたいと思っています。
ロードに乗れる体に戻れるのか確信ありませんが、リハビリも兼つつ「乗ってて楽しいリカンベント」ライフを愉しみたいと思います。
そんなこんなで、つらつらと感想を書き残してみました。